百華百彩

 山鹿は熊本県の北部にあり、福岡県との県境に位置する温泉町。古くから物流の要所として栄えた地で、今も古き良き時代の日本家屋や洋館が数多く残っている。特に豊前街道沿いのレトロな町並はほんとうに見事だ。
 その山鹿で、かつて特産品だった「山鹿傘」(和傘)が近年復刻されたという。再び町の顔になりつつある和傘をモチーフに始まったのがこの「山鹿浪漫灯籠・百華百彩」だそうだ。
 百華百彩の夜は面白い。陽が落ちる頃、町中に飾られている和傘と竹灯籠に火が灯る。風情に充ちた山鹿の町並に暖かな彩りが加わる。訪れた人はつい立ち止まってはその美しい灯火に見入ってしまう。こういう繊細で小さな灯りに旅心を重ねると、心の中に絡んだ糸がすっかりほぐれてしまうようだ。百華百彩。山鹿ならではの素敵な祭りだと思う。感謝。


撮影:2009年2月21日 熊本県山鹿市