(うどの・せきぶつぐん)


 鵜殿(うどの)石仏群は、佐賀県東松浦郡相知町(おうち・まち)にある。
 もともと鵜殿窟(うどのいわや)と呼ばれた大洞窟で、かつては窟内に「鵜殿山平等寺」が建立され、真言密教信仰で栄えた。
 この平等寺は戦国の争乱で焼失。現在は大洞窟も崩落しており、わずかに洞窟の壁面に彫られた石仏群(58体)が、往時の威容を忍ばせている。
 これらの石仏は室町時代から江戸時代にかけて彫られたものだという。その作風は遠くギリシャやインドの影響を受けているとのこと。欠落や剥脱した箇所もあるが、当時の彩色が色濃く残っているものもあり大変興味深い。
 「持国天」や「多聞天」など背丈が2〜3メートルにも及ぶ磨崖仏(まがいぶつ)
や、50センチ程の小仏龕(こぶつがん)、さらに「イダ天童子」など洞窟崩壊時に
落下したため地面に安置されている石仏などがあり、木々に囲まれた窟跡は、岩壁の御仏の表情も相まって不思議な雰囲気を醸し出している。

2002.10.01