福岡県の東南部に、かつて「豊の国(とよのくに)」と呼ばれた地域がある。
 豊前海に面したその一帯は北に平尾台、西に英彦山と雄大な山岳地に囲まれ、渓流が注ぎ込む肥沃な大地には今も広大な田畑が広がっている。現在の行橋市・豊前市・京都郡(みやこ・ぐん)・築上郡(ちくじょう・ぐん)の2市9町、総称して京築(けいちく)呼ばれる地域で、古くは大分県の宇佐地域をも含む文化圏であったという。
 この京築には、古墳や石窟遺跡、修験道の霊山「蔵持山」「求菩提山」があり、神仏の信仰にまつわる遺跡、遺構が数多く点在している地域でもある。
 中でも、人々が古来から伝承してきた「神楽(かぐら)」は興味深い。
 京築だけでおよそ30もの神楽団体があり、秋の収穫時や年末年始などの祭事で舞いを奉納している。子供達の神楽サークルなども多く地域ぐるみで伝承も努めている。京築が「神楽の里」とも呼ばれてる所以でもある。

 秋祭り。神楽を撮りに築上郡へ出かけてみた。
 行き先は見事な神楽舞台を持つ新吉富村の貴船神社。
 奉納される神楽は大平村の「友枝神楽」(ともえだ・かぐら)。村人が見守る中、神楽は昼過ぎから深夜まで実に12時間以上も上演された。
 私などの行きずりの写真がいったい何を伝えるのか大いに疑問ではあるが、ローカルニュースですらなかなかお目にかかれないこの神楽を、微力ながら応援させていただければと思う。
 すべてモノクロで撮るつもりでいたが、余りにも美しい装束を目の当たりにして気が変わった。「華麗で荘厳な装束」はカラーで、「激しく美しい舞」をモノクロで二通りで撮影し、ウェブにも二通りを掲載することにした。
 

撮 影  2004年10月16日
撮影地 築上郡新吉富村 貴船神社
神 楽 築上郡大平村「友枝神楽」




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